社会福祉法人 柊野福祉会
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社会福祉法人柊野福祉会における職員の教育・研修体制について
当法人では、『「長生きして良かった」と思う日が、一日でも多くありますように・・・』を理念として掲げています。この理念を実現できるよう、私たちは日々「利用者様が求めておられることは何か」「私たちに出来ることは何か」と考えながらサービスを提供しています。
私たちが提供するサービスは、「対人援助サービス」です。つまり、私たち一人ひとりのスキルの向上が、そのまま利用者様へのサービスの質の向上につながるということです。また、当法人には17の事業所があり、各事業所におけるサービスの質の均一化を図るためにも、教育・研修は必要であると考えています。
そこで、平成21年度より、職員一人ひとりのスキル向上を支援するため、新たに当法人としての教育・研修体制を整備しました。

教育・研修の目的
以下の教育・研修の目的に基づき、「人間力のある人材」「チームケアを実践できる人材」「OJTを実践できる人材」の育成を目指し、効果的かつ計画的に教育・研修を進め、スキル向上及びサービスの質の向上を図ります。また、各施設・事業所における専門(課題別)研修体制の支援、及び、各施設・事業所でのOJTと本部教育・研修担当者との連動充実を図ります。


1 事業所単位ではなく、法人を単位として教育・研修を実施することで、組織の一員として使命・目標達成に
  向けて主体的に取り組んでいく姿勢を確立する。
2 専門職としての知識、技術、社会性、倫理を備え、利用者本位のサービスを提供できる職員を育成する。

教育目標
1.OJTを実践できる人材を育成する
・ 自らの技術や知識、経験を職員に伝承し、共有することができる
・ 職員一人ひとりの特性や能力、その置かれた状況を加味し、適切な教育・指導ができる
・ 一人では見過ごしてしまいがちな課題や問題を協働により探し出すことができる
・ 観察力を持ち、周囲の状況を把握できる
・ 問題意識を持って業務を遂行できる

2.チームケアを実践できる人材を育成する
・ チームを構成する一員として、チーム目標の達成に向け、「何をすべきか」「何ができるのか」を
  常に考え、行動できる
・ 相手の立場に立って考え、行動する
・ 相手を信頼し、感謝の気持ちを忘れない
・ 感情的にならず、常に客観性をもって物事を捉えることができる
・ 積極的にコミュニケーションを図ろうと努力している

3.人間力のある人材を育成する
・ 自ら課題を発見し、問題を解決していける
・ 自ら学び、考え、主体的に判断、行動していける
・ 自らを律しながらも他人と協調していける
・ 他人を思いやる心や感動する心を持っている
・ 心と体が健康である

教育・研修体制の概要
1.一般研修(階層別研修)

一般研修(階層別研修)とは、新卒の職員から管理者まで、ある特定の階層に対して必要な知識や技術を習得させることを目的とした研修です。
現在、法人内には17事業所がありますが、普段は、所属事業所を中心に業務を行っているため、職員間の交流機会がほとんどありません。研修では、普段あまり顔を合わせない職員と、演習を通じて交流を図ることも目的としています。
当法人では、次のような一般研修(階層別研修)を実施しています。

◆ 新規採用職員研修 /対象:新規採用者(新卒者・中途採用者)

◇ 新規採用職員導入研修 /対象:新卒者

目的:専門職としての自覚と意識の確立を図り、業務上直ちに必要な基礎的知識・技術を習得し、職場への適応性を養うことを目的としています。

内容:約2週間をかけて、法人や施設・事業所の概要、医療、介護、倫理、高齢者虐待の防止、身体拘束の禁止等の知識や、介護技術に関しての研修を行います。また、施設・事業所の理解を深め、様々な取り組みを学ぶため、法人内の施設・事業所での現場実習も行っています。

▽ 平成24年度研修
        自己紹介
          講義
      グループワーク
        実技研修
        現場実習
      現場実習報告会
◇ 読書レポート研修 /対象:1年目職員(新卒者のみ)

目的:事例を多く用いた図書を使用して、自己の振り返りを行うことを目的としています。


内容:介護福祉に関する図書を一冊配布し、完読した上で、図書の中から読み取ったことや気づきをレポートにして提出します。またこの機会を利用し自分の介護福祉観も振り返れるよう、レポートの課題にもあげています。

平成23年度は、「介護のちから」(森繁樹著 中央法規)を課題図書としました。実際の介護現場に入って3ヶ月。迷うことや悩むことが多々あったと思います。
そこで、「介護とは何か」という、簡単なようで、奥深いこのテーマについて、一旦立ち止まって考えてもらおうと、この図書を選びました。
対人援助サービスは、辛いことも苦しいこともありますが、それでも、楽しさや喜びを見失わないよう、この課題図書を通して、「介護」がもつ素晴らしさに気づいてほしいと思います。

◇ 新人フォローアップ研修 /対象:1年目職員(新卒者のみ)

目的:業務遂行上の課題や2年目に向けての自己の課題を明確にし、今後の業務に前向きに取り組む姿勢を育成することを目的としています。

 

内容:現場に配属されて半年後の業務にも慣れてきた頃にもう一度介護職員としての基本的な知識や姿勢を再認識することで配属前に学んだ知識や配属後の業務、自己の仕事に対する姿勢等の振り返りを行っています。

▽ 平成23年度研修
「自己覚知」と「基本の振り返り」をテーマに研修を実施しました。配属後半年が経過し、「社会人としての自覚は芽生えたのか」「日々どのように利用者様に接していたのか」「職場のルールは遵守できているか」等、チェックシートを使用して、自己を振り返り、この半年間を評価してもらいました。又、自己評価だけではなく、上司やプリセプター等の先輩からの評価も含めて、「自己」を客観的に捉えることで、現時点での課題が明確になり、2年目に向けての目標も見えてきたのではないかと思います。

          講義
      自己の振り返り
      グループワーク
◇ 中途採用職員導入研修 /対象:新規事業開設に伴う中途採用者

目的:様々な経験や知識を持つ中途採用者に対し、法人の概要や理念、基本的なルール・考え方等について研修を行うことで、柊野福祉会の一員としての自覚を持たせることを目的としています。


内容:約1週間をかけて、法人や施設・事業所の概要、医療、介護、倫理、高齢者虐待の防止、身体拘束の禁止等の知識等に関しての研修を行います。また、施設・事業所の理解を深め、様々な取り組みを学ぶため、法人内の施設・事業所での現場実習も行っています。

▽ 平成23年度研修
平成23年4月に新規開設した「高齢者総合施設上桂」で研修を実施しました。

       辞令交付式
       講義の様子
       演習の様子

◆ 初級研修
 /対象:在職2年目の一般職


目的:初級職員として、上級職員の補佐及び新人職員の指導を行うために必要な知識・技術を習得させ、その業務を適切に遂行する能力を養うことを目的としています。


内容:年度ごとの教育目標に基づき階層に応じたテーマを選定し、演習やグループディスカッションを中心に研修を行います。


▽ 平成23年度研修
平成23年度は「介護専門職としての倫理観」をテーマに研修を行いました。私たち介護職員自身が何を大切に思いながら介護を行っているのかという個人の介護観を見つめ直し、グループワークを通じて他の職員の介護観を共有することで新たな介護に対する視野が広がりました。在職2年目なので直接、後輩職員に指導を行う機会が少なくても、後輩職員は身近な2年目職員の業務に対する姿勢や態度をしっかりと見ており、新人職員にあたえる業務姿勢や介護観に関する影響はすごく大きいということ改めて感じました。

        自己紹介
       グループワーク
          発表


◆ 中堅研修T
 /対象:在職3年目の一般職

目的:中堅職員が組織の中で求められる役割は何かを理解し、業務遂行上必要な知識・技術を習得することを目的としています。


内容:年度ごとの教育目標に基づき階層に応じたテーマを選定し、演習やグループディスカッションを中心に研修を行います。


▽ 平成23年度研修
3年目ともなると、後輩が増え、指導する機会も多くなります。そこで、平成23年度は、「後輩職員の指導・育成」をテーマに研修を実施しました。
まずは、日常業務の中で、どの程度OJTを実践しているのか、普段のコミュニケーション場面の振り返りを行い、その上で、職員指導・育成方法の基本、OJTを実践するための具体的な方法等を学びました。また、グループワークでは、事例に基づき「何故、指導がうまくいかないのか」を、特性要因図を用いて分析することで、指導を困難にしている要因について気づきを得ました。

         講義
      グループワーク
          発表


◆ 中堅研修U
 /対象:在職4年目の一般職

目的:指導能力やリーダーシップの強化等、中堅職員として必要な知識・技術を習得することを目的としています。


内容:年度ごとの教育目標に基づき階層に応じたテーマを選定し、演習やグループディスカッションを中心に研修を行います。


▽ 平成23年度研修
当法人内では、一番層の厚い階層です。
平成23年度は、職場におけるチームワークやリーダーシップについて取り上げ、職員が互いにリーダーシップを発揮しながら、チームとして向上するための「チームマネジメント」について学びました。
演習では先輩役・後輩役に分かれロールプレイを行い、普段の職員同士の接し方を演じることで職場においてチームワークを促進する重要性を改めて実感しました。

         講義
      グループワーク1
      グループワーク2


◆ 中堅研修V
 /対象:在職4年目以上の時期リーダー候補職員

目的:次期リーダーとして必要な知識・技術を習得させ、併せてリーダーの職務を代行する能力を養うことを目的としています。


内容:年度ごとの教育目標に基づき階層に応じたテーマを選定し、演習やグループディスカッションを中心に研修を行います。


▽ 平成23年度研修
リーダーに次ぐ立場であるこの階層では、組織やチームを方向づける中心的存在として求められる判断力や業務遂行能力の習得を目的としています。平成23年度は中堅職員として求められるリーダーシップを取り上げ、その発揮に必要な自己覚知や問題解決能力を個人ワークを交えながら講義を実施しました。また、新人指導にあたる後輩支援の事例をもとにグループワークを行い、リーダーの役割を補助するフォロワーシップについても理解を深めました。

         講義
     グループワーク1
     グループワーク2


◆ 指導職研修
 /対象:介護主任・副主任・リーダー

目的:指導的立場にいる職員に必要とされる知識・技術を習得し、指導職としての能力や資質の向上を図ると共に、幅広い視野と教養を身に付けることを目的としています。


内容:年度ごとの教育目標に基づき階層に応じたテーマを選定し、演習やグループディスカッションを中心に研修を行います。


▽ 平成23年度研修
介護現場において指導的立場にいる職員を対象に『リーダー職の役職と使命〜リーダーシップとフォロワーシップを発揮する真のプロとなるために〜』をいうテーマで外部講師に講演をして頂きました。普段の業務に対する自身の姿勢を振り返り、現場職員の手本となっているかを考える良い機会となりました。利用者様本位の真のサービスが提供できる職員になるために後輩や部下に伝えるべき心構え(職場に求められている言動や意識)をしっかりと行動できる職員であるよう職業意識や自覚がより一層高まった研修でした。

  
  
  


◆ 管理者等研修
 /対象:センター長(管理者)・部長・主任・副主任

目的:管理運営上必要とされる知識・技術を習得し、その管理能力の向上を図ると共に、幅広い視野と教養を身に付け、総合的な判断能力を養うことを目的としています。


内容:年度ごとの教育目標に基づき階層に応じたテーマを選定し、演習やグループディスカッションを中心に研修を行います。


▽ 平成23年度研修
外部講師を招き、「人財育成における管理者の役割 〜事業所における人財育成とその土壌づくり〜」をテーマに、講義・演習をしていただきました。講義の中で、@職員を財産と考え、職員を「社会人として」「組織人として」「職業人として」育成していくことが、管理者としての重要な役割であるということ、A「指導」というと、職員のマイナス面に焦点を当てがちであるが、組織のリーダーとしては、プラスの側面にも着目し、適切に評価しながら成長を促していく姿勢が必要である、ということを改めて認識しました。

          講義
      グループワーク1
     グループワーク2

2.専門研修(課題別研修)

サービスを提供する上で必要となってくる専門的な知識・技術を練磨し、専門職としての資質の向上を図ることを目的とした研修です。
各事業所において、求められる知識・技術が異なるため、事業所発信でテーマを絞り込み、実践に活かせるように学びを深めていきます。

◆ 介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)
特別養護老人ホームでは、2施設が合同で研修年間計画を作成し、特養同士の交流を深めながら、研修を進めています。
ご利用者様の重度化や多様なニーズに対応できるよう、介護技術や知識、医療知識等の向上に努めています。研修では、現場での事例を取り上げ、できる限り現状に即した知識や技術を学べるよう工夫しています。



◆ 通所介護(デイサービスセンター)
デイサービスセンターでは、サービスの質の向上、職員の能力向上、事業所全体の質の向上を図るために、一年を通して多種あるマニュアルを職員間で読み合わせると共に、マニュアルの再確認を行います。
柊野福祉会の通所事業所で統一したサービスの提供が実現すると共に、各事業所においてご利用者様に満足していただけるよう、より質の高いサービスが提供できるように努めています。


◆ 訪問介護(ホームヘルプステーション)
ホームヘルプステーションでは、年間6回の事業所内研修を行っています。介護技術・知識の向上だけでなく、在宅生活での緊急時に迅速かつ柔軟に対応できる技術や知識を習得しています。
在宅で生活される利用者様の個々の生活リズムに応じ、一人ひとりと向きあう介護が提供できるよう、研修では事例検討等を通じて職員一人ひとりが課題をじっくりと考え、職員間で意見が交流できる場となっています。



◆ 地域密着型小規模多機能型居宅介護
小規模多機能では、毎月、3事業所合同研修を実施しています。
「介護がどれだけ必要となっても、今までの人間関係や生活環境を維持しながら、住み慣れた自宅や地域で生活したい。」というご利用者様のさまざまな希望に沿えるよう、介護技術・知識の向上のみならず、現状に即した事例検討等を取り入れています。今年度は認知症高齢者のケアに重点を置き、地域の認知症高齢者が安心して暮らせる地域づくりを念頭に研修を行っていきます。
 


◆ 地域密着型認知症対応型共同生活介護(グループホーム)
グループホームでは、年度毎に作成する年間研修計画に基づき、施設内研修を実施しています。認知症高齢者の方々の「できること」を活かし、その人らしい生活をグループホームで実現していただくために、認知症に関する研修はもちろんのこと、人権や倫理、法令遵守等、様々なテーマを取り上げています。
また、事業所外で開催される研修にも積極的に参加し、他事業所との方々との情報交換や最新の知識や技術の習得を行っています。


◆ 居宅介護支援(居宅介護支援センター)
柊野・千本笹屋町の居宅介護支援センターでは、月に1回合同で介護支援専門員の勉強会を行っています。内容は、「ケアプラン点検」「倫理・法令遵守」「医療保険制度改正」「認知症ケア」等のテーマで行ったり、困難ケースの「事例検討会」を行ったりしています。
勉強会を行うことで、各介護支援専門員が、移り変わる介護保険に対応していく力をつけ、また、ケアプランの精度を高め、利用者様の自立支援につなげていけるよう日々努めています。


3.資格取得支援

今後、高齢者福祉に携わる上で必要となる資格、介護支援専門員や介護福祉士の資格取得に向けて法人として研修を通してバックアップしています。

◆ 介護支援専門員試験受験対策 /対象:介護支援専門員実務研修受講試験の受験資格を有する全職員

内容:7月から10月まで 月2回程度実施


▽ 平成23年度研修
模擬試験を3回、勉強会を6回、計9回実施予定です。勉強会では、単元毎の模擬試験の後、答え合わせと共に講師がポイントを解説するという形式で実施しています。
又、今までは、柊野でのみ勉強会を実施していましたが、今年度から、各事業所に配属された職員が参加しやすいよう、柊野・千本笹屋町(又は四条大宮)・上桂の3カ所で勉強会を実施しています。

  
  
  


◆ 介護福祉士試験受験対策 
/対象:介護福祉士国家試験の受験資格を有する全職員

内容:11月から1月まで 月2回程度実施


▽ 平成23年度研修
平成23年度は、6回の講義と、2回の実技研修を実施する予定です。講義については、模擬問題をベースに科目別の重要ポイントや出題傾向等を解説し、勉強会最終日には、全教科通しての模擬試験を実施します。また、実技試験受験者に対しては、本番を想定した実技研修を2回実施し、本番の試験形式を想定した中で実技演習を実施します。

  
  
  

4.その他

◆ プリセプターシップ
現在、当法人では新卒者が配属される事業所を対象に、新人育成制度として「プリセプターシップ」を導入しています。
プリセプターシップとは、先輩職員(プリセプター)と新人職員(プリセプティ)とでペアを組み、1年間で指導目標が達成できるよう段階的な育成計画を作成し、日常業務を通じて指導(OJT)を実施する手法です。プリセプターは、新人職員がリアリティショックやカルチャーショックを体験することなく職場に適応できるよう配慮し、専門職としての自信を定着できるように成長を支援します。
新人職員からは固定の先輩職員がいる為相談しやすい環境である、又、段階的な指導を受けているという意見があります。またそれだけではなく、先輩職員は指導を行うにあたり、業務の振り返りができることや自分の行動を見られる側として自己を見つめ直すこと、教えることの難しさや大切さを感じることで、視野を広げていける等相互に成長できる機会になり、それが事業所全体の成長へと繋がっていきます。

◆ 人事考課制度
当法人では、人事考課制度を導入しています。人事考課では、職員一人ひとりの仕事に対する取り組みやその成果、技術や能力の習得や習熟等を評価することで、その職員に求められるレベルと現実の差を明確にします。それにより、職員一人ひとりに合った具体的な目標を掲げ、その目標が達成できるよう、年2回の上司との面談で振り替える場を設けています。面談では目標達成に向けての進捗状況や結果の確認、業務等に対する評価を行い、その評価を踏まえて昇給・昇格へとつなげています。

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